今回はPBRのお話。
前回のPERとともによく聞く投資用語です。
2023年3月に東証が「PBR1倍割れどうにかせいや」と企業にプレッシャーをかけてきたことで話題になってました。
日本企業はPBR1倍割れが半数近くあるとかなんとか。
ふーーーん。
(PBRて何やねん。)
てな感じで聞き流してましたがPBRを理解していればもっとこの株高の波に乗れていたかもしれません。
ということで今更ながらPBRをざっくり理解していきたいと思います!
PBRとは
とりあえずググってみよう!
PBR
株価が割安なのか割高なのかを判断するための指標。
Price Book-Value Ratioの略で直訳すると帳簿上の価値との比較。
日本語だと株価純資産倍率という。
株価が「1株当たり純資産」の何倍になっているかを示す。
これもPERと一緒で株価が割高か割安かを判断するために使うんだね。
その通り。PERは純利益に対しての指標だったのに対しPBRは純資産に対しての指標になるぞ。
PBRの観点からみたときの株価の判断はこんな感じ↓
- 1株当たり純資産と株価を比べてイコール・・・PBR1倍で妥当な価格。
- 1株当たり純資産が1000円、株価が2000円・・・PBR2倍で割高。
- 1株当たり純資産が1000円、株価が500円・・・PBR0.5倍で割安。
一般的に1倍~1.5倍でまぁ妥当な価格だなといった感じ。
それより大きければ大きいほど割高。
割高は裏を返せば株主からの期待が大きいってことになる。
んで1倍より小さければ小さいほど割安。
PBR1倍割れってどういうこと?
一言でいうと販売価格が帳簿上の価値に満たないっていうことになる。
つまり本来なら1000円分の価値がある商品が500円で売っているような状態。
この場合PBR0.5倍になるから割安状態ってことになる。
割安なんでしょ?いいじゃん♪
まぁ買いたい人からすると安いしいいじゃんってことになるけど企業からすると見え方が違うのよ。
PBR0.5倍の企業というのは例えばこういうこと↓
所有する土地、建物、業務用の機器、現金などの帳簿上の価値をすべて合算した金額が1000万円。なのにその会社の株を買い占めるのにかかる費用が500万円という状態。
この500万円という価格は投資家がこの値段なら買うよっていう価格。
てことは、
つまり
「純資産1000万円だかなんだか知らねぇけどおたくの会社は500万円くらいの価値しかねぇよ」
ってことだな
ま、まぁ言い方は悪いがそんな感じ。
「PBR1倍割れ」っていうのは資産に見合うほどの価値は無い会社っていうレッテルを貼られていることになる。
日本の場合こういった企業がなんと半数を占めるらしい。
デンカを例に計算してみる
デンカ(4061)の現在(2024年5月23日取引終了後)のPBRは0.61倍
moomoo証券
まさに1倍割れ企業。
これも実際に計算してみてイコールになるか見てみましょう。
まずは純資産。
純資産とはすべての資産から債務を差し引いたもの。
つまり土地やら建物やら現金、商品、業務に使うパソコンに至るまでその会社のあらゆるものの価値を合計したものから借金を差し引いたものが純資産ということ。
moomoo証券の場合「分析」タブの「貸借対照表」なるものの欄にある総資産から債務を引いたらわかる。
moomoo証券
今だと2024/Q4が最新だからその列の値を参照する。
6162.39億円 – 2993.26億円 = 3169.13億円
一株当たりの純資産ということはこれを発行済み株数で割ればいい。
発行済み株数はその会社のホームページとかに書いてあったりする。
3169.13億円 ÷ 88,555,840株 = 3578.67984765
これが現在の株価の何倍なのかがPBR。
現在の株価が2165.0円。
2165.0 ÷ 3578.67984765 = 0.60497169128
表示されてるPBRは0.61だからまぁだいたい一致しましたね。w
若干のずれはどこで四捨五入しているかの違いでしょう。
過去の分布
5年スパンで過去の分布を見てみました。
moomoo証券
業種平均よりは常に下ですがおもしろいように同じ動きをしてるのがわかります。
ですが2022年頃を境に業種平均が上がっているのに対してデンカは下がっています。
PERでも同じ感じでしたね。
このころに固有の悪材料がでたと思われる。
まとめ
PBRについてわかっていただけただろうか。
私の保有銘柄であるデンカは前回のPER、今回のPBRともに業種平均を下回ってましたね。
しかもPBRは1倍割れ。
ただ割安だからと言って何も悪いというわけではありません。
PER、PBRはあくまでも株価の割安、割高を判断するための指標です。
業種によっても基準となる値は変わってきますしその会社の将来性とか業績がいい悪いを図るものではありません。
めちゃくちゃ有望な企業でも株価が割安で放置されている可能性もあるわけですね。
まぁデンカの場合は悪材料が出て株価が下がることによって割安水準まで落ちてしまったという感じですが、、、
現在約4万2000円の含み損状態です。(泣)
こういった指標はこの株買いたいなぁってなったときに見て買うかどうか、買うとしても
何株買うかみたいなのを判断するときに使うものなのかなと思います。
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